Amazonアプリストアへのアプリ申請
アプリのビルドが完了し、アプリストアに申請する準備ができたら、Amazonアプリストアの申請プロセスで必要な情報を簡単に入力できるように、署名付きAPKの生成、画像アセットの収集、アプリの説明の準備、開発者アカウントの作成などのタスクを実行する必要があります。
- バージョン番号の構成
- アプリのマニフェストでFire TVデバイスをターゲットとして指定する方法
- アプリのテスト
- Amazonのコンテンツポリシーへの準拠の確認
- 署名付きAPKファイルの生成
- アプリの画像アセットの収集
- アプリのカテゴリーの決定
- アプリの説明の作成
- Amazon開発者アカウントの作成
- 開発者情報の設定
- アプリの申請
- アプリの申請後
- アプリを見つけやすくする方法
- アプリの新しいバージョンの申請
バージョン番号の構成
build.gradle (Module: app)ファイル([Android] ビューのGradle Scriptsディレクトリ内)で、必要に応じてversionCode
とversionNumber
を構成します。
defaultConfig {
applicationId "com.amazon.android.acmemedia"
minSdkVersion 22
targetSdkVersion 25
versionCode 1
versionName "1.0.0"
testInstrumentationRunner "android.support.test.runner.AndroidJUnitRunner"
multiDexEnabled true
}
versionCode
(整数)は、アプリのバージョンの内部ナンバリングスキームを提供します。詳細については、android:versionCode
を参照してください。
versionName
(文字列)は、ユーザーに表示されるバージョンです。詳細については、android:versionName
を参照してください。
アプリのbuild.gradleファイルの設定によって、アプリのマニフェストに含まれる類似の設定はすべて上書きされます。
minSdkVersion
とtargetSdkVersion
の詳細については、minSdkVersionとtargetSdkVersionの設定を参照してください。
アプリのマニフェストでFire TVデバイスをターゲットとして指定する方法
アプリのAndroidManifest.xmlファイル(manifestsフォルダ内)で次のようにuses-feature
要素を使用すると、Fire TVデバイスをターゲットとして指定できます。
<manifest xmlns:android="http://schemas.android.com/apk/res/android"
package="com.amazon.android.acmemedia">
<uses-feature android:name="android.hardware.touchscreen" android:required="false" />
<application
...
/>
Fire TVデバイスでは、タッチスクリーンとマルチタッチ機能はサポートされません(スマートフォンとタブレットではサポートされます)。タッチスクリーンはほかの機能とは違って、Androidマニフェストで特に指定しない限り必須と見なされます。タッチスクリーン機能が必須ではないとマニフェストに示すことで、Fire TVデバイスのサポートを示すことになります(Fire TVデバイスのデバイスフィルタリングを参照してください)。
APKをAmazonアプリストア開発者コンソールにアップロードすると、Amazonアプリストアは、そのAPKがサポートするデバイスをマニフェストから検出します。[サポート対象デバイス] セクションで、APKがサポートするデバイスを手動で調整することもできます。Fire App Builderは、すべてのFire TVデバイスでサポートされます。したがって、すべてのFire TVデバイスのサポートをオンに切り替えます。
デバイスごとのさまざまな機能の詳細については、Fire TVのデバイス仕様を参照してください。
アプリのテスト
ベストプラクティスとして、Fire TVデバイスとFire TV Stickデバイスの両方でアプリをテストすることをお勧めします。アプリが合格する必要があるすべてのテストの一覧については、Amazonアプリストアにおけるアプリ申請時のテスト基準を参照してください。
Fire App BuilderのコアのJavaファイルに想定外の変更を加えていない限り、Amazonアプリストアからブロックされるような問題がアプリで発生することはありません。ビデオを選択するときは、必ず独自のフィードからビデオが読み込まれるようにしてください。
Amazonのコンテンツポリシーへの準拠の確認
アプリがAmazonのコンテンツポリシー要件に準拠していることを確認してください。たとえば、アプリに次の内容が含まれていてはなりません。
- 不快なコンテンツ
- わいせつな内容
- 暴力描写
- 違法行為
- 実物通貨を使用するギャンブル
- 知的財産権侵害
- プライバシー/肖像権の侵害
- 国や地域ごとの制限
知的財産権侵害は、メディアアプリと特に関連のある問題です。必ずサードパーティのコンテンツの著作権、商標、知的財産権を尊重してください。これは、アプリのロゴやスプラッシュ画面で使用されるあらゆるグラフィックや画像にも同様に適用されます。Amazonアプリストアの統合プロセスでアプリが不合格になる原因のほとんどは、コンテンツポリシーの違反です。
署名付きAPKファイルの生成
Android Studioでは、アプリの開発およびテスト中に、アプリのbuild > outputs > apkディレクトリにAPKファイルが作成されます。このファイル名は、Gradle Scriptsフォルダ([Android] ビュー)のgradle.properties (Project Properties)ファイルで指定されます。
開発およびテスト中に生成されるAPKの名前は、ACME-debug-1.0.0-unaligned.apkのようになります。このデバックAPKは、デバッグキーストアと証明書で自動的に署名されます。これはセキュリティが確保されないため、Amazonアプリストアには受け入れられませんが、テスト用にサイドロード(またはAndroid Studioの [Run App] ボタン)によってデバイスで実行することができます。
アプリのリリースバージョンを作成するには、署名付きのAPKファイルを生成する必要があります。署名付きAPKは、アプリへの署名で説明されているように、さまざまな方法で生成できます。最も簡単な方法は、アプリに署名してリリースする手順に従う方法です。この方法では、[Build] > [Generate Signed APK …] に移動し、APKウィザードで要求される情報を入力します。
署名付きAPKを生成するには、キーストアのパスワード、キーエイリアス、キーのパスワードを選択する必要があります。これらの認証情報は、アプリのセキュリティを確保するために役立ちます。ただし、Amazonアプリストアにアプリを申請すると、Amazonはアプリに使用されている署名を削除し、開発者ごとに一意のAmazon署名を使用してアプリに再署名します。Amazon署名は変更されることがなく、同一アカウントのすべてのアプリで共通になります。Amazon署名ハッシュを調べるには、開発者コンソールで任意のアプリを選択し、[アプリファイルをアップロード] 画面に移動します。SHA-1とMD5のハッシュは、[Amazonアプリストアの証明書ハッシュ] セクションで確認できます。リリースビルドの署名用に作成したキーストアを紛失した場合でも、アプリの署名はAmazonの開発者アカウントに関連付けられているため、アプリのアップデートの配信には影響はありません。
APKウィザードには、リリース用APKファイルの格納先フォルダを指定するフィールドがあります。デフォルトでは、AndroidはリリースビルドのAPKをアプリのディレクトリに配置します。署名付きAPKを作成すると、APKファイルの名前はACME-release-1.0.0-unaligned.apkのようになります。後でこのバージョンのAPKをAmazonアプリストア([アプリファイルをアップロード] 画面)にアップロードできます(「最適化された」バージョンのAPKは不要です)。
アプリの画像アセットの収集
アプリの申請時には、(異なるサイズの)さまざまな画像アセットが必要です。これらの画像アセットは、オンラインおよびデバイスのAmazonアプリストアでアプリを宣伝するために使用されます。
画像アセットについては、画像と動画の2つのセクションで説明されています。画像の申請ガイドラインでは、次の2つの画像セットについて説明しています。
- タブレットのアセットセクションでは、一般的なFireアプリ、ウェブでの表示、古いデバイスで要求される画像アセットについて説明しています。
- Fire TVのアセットセクションでは、2016年秋にリリースされたFire TVの新しいユーザーインターフェイスで要求される画像について説明しています。
これらの両方のセクションで要求される画像を申請する必要があります。申請プロセスの [Amazonアプリストアの詳細] 画面ですぐにアップロードできるように、必要な画像は事前に収集してください。
必要な画像アセットにはスクリーンショットもあります。スクリーンショットを撮る方法の詳細については、Fireデバイスでスクリーンショットを撮る方法を参照してください。
アプリのカテゴリーの決定
アプリの申請時には、Fire TVで適切なカテゴリーを決定する必要があります。これは [アプリファイルをアップロード] 画面で選択します。
[アプリファイルをアップロード] 画面のカテゴリーは、Fire TVの上部のナビゲーションバーで [アプリ] > [カテゴリー] を参照したときに表示されるカテゴリーと同じです。
同じカテゴリーが、Amazonアプリストアのウェブサイトの左サイドバーにも表示されます。
通常、Amazonアプリストアのウェブサイトにはサブカテゴリーもありますが、Fire TVのインターフェイスにはありません。
アプリが承認されたら、Fire TVでこのカテゴリーを参照するか、Amazonアプリストアのウェブサイトで検索すると、アプリを見つけることができます。
アプリの説明の作成
アプリをアップロードするときは、[アプリの説明] タブにいくつかの説明を入力するように求められます。これらの説明は、申請プロセス中にその場で考えながら入力するのではなく、コピーして貼り付けることができるように事前に用意してください。
説明はアプリのリリース後にも編集できますが、変更を加えた場合は、[アプリを申請] をクリックしてアプリを再度申請する必要があります(APKを変更していなければ再アップロードは不要です)。
必須の説明は以下のとおりです。
[アプリの簡潔な説明]: アプリの説明の短いバージョン。モバイルデバイスで使用されます。最大文字数は 1200文字です。ユーザーがFire TVデバイスでアプリを参照すると、この説明が1つの段落として表示されます。説明のフォームフィールドに段落区切りが含まれていても、Fire TVインターフェイスの表示では区切りが削除されます。このセクションは、読みやすさを考慮して短くしてください(3~5行)。
Fire TVインターフェイスでは、簡潔な説明が次のように表示されます。
省略記号([…])をクリックすると、テキストの続きが1つの長い段落として表示されます。全文を確認するにはスクロールする必要があります。
この理由から、簡潔な説明は3~5行にすることをお勧めします。さらに、アプリに課金要素がある場合は、Amazonによって説明の最後に次の注記が追加されます。
注意: このアプリにはアプリ内課金要素があります。これにより、アプリ内で実際のお金を使用してアイテムを購入できます。Amazonデバイスでは、端末の [設定] メニューの [機能制限] でこの機能の使用を制限することができます。
[詳細説明]: アプリの説明の長いバージョン。Amazon.co.jpのウェブサイトで使用されます。最大文字数は 4000文字です。簡潔な説明とは異なり、詳細説明では段落区切りが保持されます。詳細説明は、Amazonアプリストアでアプリのウェブページの「商品説明」セクションに公開されます。アプリの「商品説明」の例は、Amazonアプリストアで確認できます。
[アプリの特徴(箇条書き)]: 3~5件のアプリ機能の簡潔な説明。1行に1つずつ記述します。これらの行は箇条書きとして書式設定され、Amazonアプリストアでアプリのウェブページの「商品の仕様」セクションに表示されます。
[キーワード]: アプリを見つけやすくするための検索語句。複数の語句を区切るには、カンマまたはスペースを使用します。これらのキーワードは、Amazon.co.jpのウェブサイトでの検索と、Fire TVの検索機能を使用した検索に影響します。
音声検索では、アプリをAmazonカタログに追加しない限り検索対象にはなりませんが、ここに指定したキーワードが参照され、関連性が高ければ検索結果にアプリが表示されます。これらのキーワードは、音声認識機能で区別しにくい発音(「writing」と「riding」など)がアプリ名に含まれている場合に特に役に立ちます。
Amazon開発者アカウントの作成
Amazon.co.jpまたはAmazon.comのアカウントと、Amazon開発者ポータルのアカウントの両方が必要です。これらが互いに関連付けられるように、両方のアカウントを同じユーザー名で作成してください。
アプリを収益化する予定がある場合は、開発者アカウントを作成するときに、税に関する情報などの詳細を入力する必要があります。
開発者情報の設定
開発者アカウントでは、開発者ポータルの [設定] > [開発者情報] で [開発者名] を設定できます。この名前は、AmazonアプリストアのウェブページとFire TVユーザーインターフェイスの両方で、アプリ名の下に表示されます。
たとえば、「John Smith」という開発者が、自分の開発者情報の [開発者名] に「ACME Media」と入力し、アプリ名を「ACME Productions」とした場合、このアプリはAmazonアプリストアで次のように表示されます。
ACME Productions
ACME Media
Fire TVのインターフェイスでは、次のように表示されます。
ACME Productions
開発者: ACME Media
アプリの申請
アプリを申請するには、Developer.amazon.comのアカウントにログインし、[新規アプリを追加する] をクリックします。[Android] を選択し、各画面に詳細を入力します。
詳細については、Amazonアプリストアにアプリを申請する方法の手順に従ってください。
アプリの申請後
アプリを申請すると、申請についての確認Eメールが届きます。審査に要する時間は、アプリごとに異なる場合があります。アプリの審査が完了するまで、通常は2~5営業日かかります。
アプリがAmazonアプリストアで公開された(アプリの提供が開始された、または公開日が設定されている場合はアプリの提供を開始する準備ができた)際は、確認のEメールが届きます。Eメールの通知にはアプリへのリンクは記載されていないため、AmazonアプリストアまたはFire TVのテキスト検索でアプリを検索してください(注: アプリを音声検索の対象にするには、アプリをAmazonカタログに統合する必要があります)。
アプリを見つけやすくする方法
Amazonアプリストアへのアプリの公開は最初の一歩にすぎません。アプリを成功に導くには、アプリを可能な限り宣伝する必要があります。Amazonの開発者ブログには、マーケティングに関するヒントが数多く公開されています。
アプリの新しいバージョンの申請
アプリのアップデートを作成してテストするときは、その他のバージョンのアプリをFire TVデバイスからアンインストールしてください。既にAmazonアプリストアからアプリをダウンロードしてインストールしているデバイスでテストを行おうとすると、Amazonアプリストアのバージョンがローカルのバージョンと競合します(Fire TVでは、同一のパッケージ名を含む2つの別個のアプリを同じデバイスにインストールすることはできません)。
アプリをアンインストールするには、[設定] > [アプリケーション] > [インストール済みアプリケーションを管理] に移動します。アプリを選択し、[アンインストール] を選択します。
アプリの詳細の更新(APKファイルの更新なし)
APKは変更せずに、アプリの説明などの詳細情報だけを更新する場合は、次の手順を実行します。
- Amazon開発者コンソールにログインします。
- [ダッシュボード] で [アプリ一覧] をクリックし、アプリを選択します。
- 必要に応じて、各画面でデータを更新します
- [確認と申請] 画面で、[アプリを申請] をクリックします。
APKファイルの更新
新しいバージョンのAPKファイルを送信する必要がある場合は、次の手順を実行します。
-
Android Studioでコードを変更した後、Gradle Scriptsフォルダを展開し、build.gradle (Module: app)を開いて、android:versionCode(必須)と
versionName
(任意)を更新します(以前のバイナリと同じandroid:versionNameでバイナリをアップロードすると、Amazonアプリストアによって却下されます)。注: アプリのパッケージ名は変更しないでください。 - 署名付きのリリースAPKを生成します。
- Amazon開発者コンソールにログインします。
- [ダッシュボード] で [アプリ一覧] をクリックし、アプリを選択します。
-
サイドバーで、[次期バージョンを追加] をクリックします。
- 新しいバージョンを作成するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、[確認する] をクリックします。
-
[アプリファイルをアップロード] 画面で、バイナリファイルの [変更] をクリックし、新しいバージョンのAPKをアップロードします。
ここではファイルを置き換えているだけなので、Amazonアプリストアには、デバイスサポートやその他の詳細に関する以前の選択内容が保持されています。
-
[リリースノート] セクションに、リリースの新機能に関する情報を追加します。
ここに入力した情報は、通知センターでユーザーがアプリの更新情報を確認したときに表示されます。
ヒント: アプリのユーザーが開発者であるとは限りません。更新内容を説明するときは、開発者向けの専門用語を使用しないでください。専門外のユーザーにもわかりやすい内容にしてください。 -
[確認と申請] 画面で、[アプリを申請] をクリックします。
アプリがAmazonアプリストアに申請され、以前と同じテストプロセスと承認プロセスが実行されます。
Last updated: 2023年10月2日