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コンポーネントの概要

コンポーネントの概要

 IV: コンポーネントを追加して機能を強化する

Fire App Builderには、インターフェイスを実装する多数のコンポーネントが用意されています。インターフェイスとは、Fire App Builderのメソッドとフィールドを定義するものです。コンポーネントには、十分に開発されたコードでインターフェイスが実装されています。

コンポーネントを使用するために独自のJavaコードを記述する必要はありません。必要な作業は、コードからXMLファイルに抽出されたさまざまな文字列値をカスタマイズすることだけです。

主なインターフェイスは次のとおりです。

  • 広告インターフェイスIAds): ユーザーに広告を表示するために使用します。
  • 分析インターフェイスIAnalytics): 分析機能を実装するために使用します。
  • 認証インターフェイスIAuthentication): メディアへのユーザーアクセスを認証または認可するために使用します。
  • 購入インターフェイスIPurchase): アプリ内課金に使用します。
  • UAMPUAMP): メディアの再生に使用します(UAMPはUniversal Android Media Playerの略です)。

必要なコンポーネントが用意されていない場合は、いずれかのインターフェイスを実装する独自のコンポーネントを作成できます。

使用可能なコンポーネントとインターフェイス

Android Studioでは、すべてのコンポーネントが表示されるわけではありません。Fire App Builderのサンプルアプリでは、Gradleファイルの定義に従って、使用可能なコンポーネントの一部だけがFire App Builderライブラリから読み込まれます。各インターフェイスから読み込まれるコンポーネントは1つだけです。

ディスク上にある使用可能なコンポーネントを確認するには、(Finderやエクスプローラーを使用して)Fire App Builderプロジェクトをダウンロードしたコンピューター上のフォルダを参照するか、ここに記載されている情報を参照してください。

認証コンポーネント

認証コンポーネントを使用すると、ユーザーがアプリでアクションを実行する前に、そのユーザーを識別して認可することができます。アプリには、少なくとも1つの認証コンポーネントを読み込む必要があります。各認証コンポーネントにはIAuthenticationインターフェイスが実装されています。このインターフェイスはAuthInterfaceフォルダで確認できます。次の認証コンポーネントを利用できます。

コンポーネント 説明
AdobepassAuthComponent Adobe Passを使用してユーザーを認証します。
FacebookAuthComponent Facebookを使用してユーザーを認証します。
LoginWithAmazonComponent Login with Amazonを使用してユーザーを認証します。
PassThroughLoginComponent ほかの認証コンポーネントを使用しない場合にのみ使用されます。アプリには、少なくとも1つの認証コンポーネントを読み込む必要があります。このPassThroughLoginComponentは、アプリのユーザーエクスペリエンスに影響を及ぼすことなく認証コンポーネントの要件を満たします。このコンポーネントは、アプリのデフォルトの認証コンポーネントとして読み込まれます。

分析コンポーネント

分析コンポーネントは、アプリ内のアクティビティを追跡し、それを分析するための指標を提供します。分析コンポーネントには、AnalyticsInterfaceフォルダにあるIAnalyticsインターフェイスが実装されています。アプリへの分析コンポーネントの読み込みは任意です。

コンポーネント 説明
FlurryAnalyticsComponent Flurry Analyticsを使用して分析を行います。
OmnitureAnalyticsComponent Omnitureを使用して分析を行います。
CrashlyticsComponent Crashlyticsを使用して分析を行います。
GoogleAnalyticsComponent Googleアナリティクスを使用して分析を行います。
ComScoreAnalyticsComponent comScoreを使用して分析を行います。
LoggerAnalyticsComponent Logger Analyticsコンポーネントは、実際の分析に使用することを想定したものではありません。これは、イベント時にログメッセージを挿入するダミーの分析コンポーネントです。アプリには少なくとも1つの分析コンポーネントを構成する必要があるため、ほかの分析コンポーネントが必要ない場合は、Logger Analyticsコンポーネントを使用してください。Logger Analyticsコンポーネントによってトリガーされたログメッセージを確認するには、Logcatで「loggeranalytics」を検索します。

広告コンポーネント

広告コンポーネントとは、アプリ内に広告を表示するコンポーネントのことです。広告コンポーネントには、AnalyticsInterfaceフォルダにあるIAdsインターフェイスが実装されています。アプリには広告コンポーネントを読み込む必要があります。次の広告コンポーネントが用意されています。

コンポーネント 説明
FreeWheelAdsComponent アプリでFreeWheel広告を表示するために使用されます。
VastAdsComponent アプリでVAST広告を表示するために使用されます。
PassThroughAdsComponent ほかの広告コンポーネントを使用しない場合にのみ使用されます。アプリには、少なくとも1つの広告コンポーネントを読み込む必要があります。このPassThroughAdsは、アプリのユーザーエクスペリエンスに影響を与えることなく広告コンポーネントの要件を満たします。

上の表に記載されている認証コンポーネントを使用しない場合は、PassThroughAdsComponentを使用します。アプリには、少なくとも1つの広告コンポーネントが必要です。このダミーコンポーネントは、アプリのユーザーエクスペリエンスに影響を与えることなく広告コンポーネントの要件を満たします。

課金コンポーネント

課金コンポーネントは、アプリでコンテンツをレンタルまたは定期購入するときに、ユーザーが支払いを行えるようにするものです。課金コンポーネントには、PurchaseInterfaceフォルダにあるIPurchaseインターフェイスが実装されています。ほかのコンポーネントとは異なり、課金コンポーネントの読み込みは必須ではありません。

使用できる課金コンポーネントは次の1つだけです。

コンポーネント 説明
AmazonInAppPurchasingComponent Amazonアプリ内課金を使用して、ユーザーがデイリーパス(24時間限定のアクセス)またはプレミアム(定期購入)を選択してアプリ内のメディアを視聴できるようにします。このコンポーネントはデフォルトで読み込まれますが、無効に設定され、構成もされません。

メディアプレーヤーコンポーネント

メディアプレーヤーコンポーネントは、アプリでのメディア再生に使用されるメディアプレーヤーを制御します。メディアコンポーネントには、UAMPフォルダにあるUAMPインターフェイスが実装されています(UAMPはUniversal Android Media Playerの略です)。 メディアコンポーネントの読み込みは必須です。次のメディアプレーヤーコンポーネントを使用できます。

コンポーネント 説明
AMZNMediaPlayerComponent ExoPlayerをベースとしたAmazon Media Playerを使用します。このコンポーネントはデフォルトでFire App Builderに読み込まれます。
BrightCoveMediaPlayerComponent Brightcoveメディアプレーヤーを使用します。これは、コンテンツが既にBrightCoveと密接に関連している場合に役立ちます。

UIコンポーネント

TVUIComponentは省略可能なコンポーネントではありません。このコンポーネントには、アプリのユーザーインターフェイスと機能(メディアプレーヤー機能以外)のほとんどが含まれています。このコンポーネントは、タブレットなどのほかのデバイス向けに、追加のUIコンポーネントの組み込みにも対応できるように設計されています。

次のステップ

次のトピックのアプリ内のコンポーネントを追加または削除するに進んで、アプリに追加するコンポーネントを決定します。