BlackBerry 10に搭載のAndroid
システム概要
BlackBerry 10は、QNXベースのプロプライエタリオペレーティングシステムです。BlackBerry 10には、ネイティブのコアシステムアプリやサービスに加えて、BlackBerry Runtime for Androidも搭載されています。これは、QNXマイクロカーネル上で動作するオープンソースのAndroidアプリケーションフレームワークで構成されます。BlackBerry 10のコアオペレーティングシステムサービスとフレームワークはAndroidランタイムにマッピングされているので、ユーザーは、Androidデバイスで一般的に使用できるハードウェアサービスやソフトウェアサービスにアクセスできます。Androidアプリを開いたり実行したりするには、Dalvikを使用します。
次の画像は、BlackBerry 10オペレーティングシステムの構成を示します。
BlackBerry 10デバイス向けのAndroidアプリの開発
BlackBerry 10オペレーティングシステムのバージョン10.3は、Android 4.3（Jelly Bean MR2、APIレベル18）とそれ以前のバージョンに対応しているアプリを実行できます。
BlackBerry Runtime for Android Appsは、Android NDK（Native Development Kit）で作成されたアプリを処理できます。そのため、ネイティブC/C++コードを使用するアプリは機能しますが、Android Native Support（Androidネイティブサポート）に記載のいくつかの制限事項が適用されます。
Momentics IDEとCascades SDKを使用して作成されたBlackBerry 10のアプリは、ネイティブC/C++コードをJavaに書き換えてまたはAndroid NDKを使用してAndroid SDKに移植することで、AndroidやAmazonアプリストアに公開できます。
一般に、他のAndroidデバイスの場合と同様に、BlackBerry 10デバイスをターゲットにする場合も、特定のGoogle Play Servicesや一部の固有のAPIには対応していないことに注意してください。対応していないサービスの一覧については、Features and Unsupported APIs（英語のみ）を参照してください。
Amazon固有のAPIとサービス
BlackBerry 10デバイスでのAmazon固有APIの対応状況を次の表に示します。
| Amazon API | 説明 |
|---|---|
| Amazon Drive | 対応しています。 |
| Amazon Device Messaging | BlackBerryデバイスで実行されるアプリは、Amazon Device Messagingに対応していません。アプリでこのAPIが使用されている場合は、これらのサービスを必要とする機能を削除するか、機能を適切に制限するようにアプリを変更します。機能を適切に制限するようにアプリを変更した場合は、「**この機能は現在このデバイスではご使用いただけません**」などのエラーメッセージを使用することを検討してください。 |
| アプリ内課金（IAP） | アプリ内課金（IAP）APIのバージョン2に対応しています。 |
| Login with Amazon | 現在は対応していません。 |
| Maps API v 2 | BlackBerryデバイス上で実行されるアプリはAmazon Mapsに対応していません。アプリでMaps APIが必要な場合は、OpenStreet Mapsを使用できます。OpenStreet Mapsは、Googleマップのバージョン1で提供される機能に対応しています。詳細については「Mapping support」（https://developer.blackberry.com/android/apisupport/apisupport_mapping_support.html：英語のみ）を参照してください。 |
| モバイル広告 | 対応しています。 |
| モバイルアソシエイト | 対応しています。 |
その他のAPIとサービス
BlackBerry固有のAPIについては、Features and Unsupported APIs（英語のみ）を参照してください。
サードパーティの広告ネットワークのサポート： バナー広告を表示およびクリックスルーをトラッキングするWebViewコンポーネントが含まれるアプリは、BlackBerryデバイスに対応しています。
Adobe AIR： BlackBerry 10.3.1以降、Adobe AIRには対応しなくなりました。アプリでAdobe AIRが必要な場合は、アプリをAndroidアプリとして作成するか、BlackBerry WebWorksを使用してアプリをHTML5に移植してください。詳細については、End of Support Notice（英語のみ）を参照してください。
Google Play Services： BlackBerryデバイスで実行されているアプリは、Google Play Servicesにアクセスできません。アプリがGoogle Play Servicesにアクセスする場合は、それらのサービスを必要とする機能を削除するか、機能を適切に制限するようにアプリを変更します。機能を適切に制限するようにアプリを変更した場合は、 この機能は現在このデバイスではご使用いただけませんなどのエラーメッセージを使用することを検討してください。
テスト
Amazonアプリストアに公開する前に、次のようなBlackBerry 10シミュレーターまたはデバイスを使用してAndroidアプリをテストできます。
- BlackBerry 10 Device Simulator： BlackBerry 10デバイスがない場合は、BlackBerry 10 Device Simulatorを使用してアプリをテストできます。Android NDK向けに作成されたアプリは、このシミュレーターでは動作しません。
- Androidアプリ用のコマンドラインツール： BlackBerryのAndroidアプリ用コマンドラインツールを使用すると、BlackBerry 10プラットフォーム用のAndroidアプリを検証、再パッケージ、署名できます。
- 任意のIDE： Androidアプリのコマンドラインツールの一部として入手できるBlackBerry ADB Proxy Managerを使用して、任意のIDEでアプリを実行およびデバッグできます。BlackBerry ADB Proxy Managerは実際のデバイスとシミュレーターの両方に対応しています。
- ライブアプリテスト： Amazonの無料サービスで、任意のテスターにテストバージョンのアプリを配布できます。
BlackBerry 10には独自の未対応APIリスト（Features and Unsupported APIs（英語のみ）を参照）が用意されているため、BlackBerry 10デバイスをターゲットとするアプリの潜在的な問題は、Amazonのアプリテストサービスでは特定できません。代わりに上記のテスト手段を1つまたは複数利用して、Amazonアプリストアにアプリを申請する準備を整えてください。
その他の情報
詳細については、以下のリンクを参照してください。